第48回日本心脈管作動物質学会開催をお世話させていただくにあたりご挨拶申し上げます。第48回は平成31年2月7日(木)・8日(金)の二日間にわたり富山国際会議場で開催させていただきますが,このような大変貴重な機会をいただいた理事会ならびに学会関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
本学術集会は,心脈管作動物質に関する研究の発展を図り,会員相互および関係機関との連携を保ち,広く知識の交流を深めることを目的に,昭和47年に設立された心血管領域で最も歴史と伝統のある学会の一つといえます。学術集会では,全国から心血管領域における臨床と基礎の研究者が一同に介し,心脈管作動物質に関する最新の研究成果を発表,討論して,活発な交流の機会の場として成長してまいりました。今回で第48回目を迎えることになり,これまでの会長の先生方のご努力に感謝いたしますとともに,雪に対して最強であることが実証された雪国の新幹線らしい北陸新幹線が開業して四年目を迎える年の冬に,この伝統ある会をお世話させていただくことを大変嬉しく,また光栄に思います。
学術集会は年一回開催され,臨床系と基礎系の研究者が交互に会長を担当することで進められてきました。第45回は,徳島大学循環器内科の佐田正隆教授が,第46回は,現理事長である琉球大学薬理学の筒井正人教授が,そして第47回は,長崎大学循環器内科の前村浩二教授が,会長を務められてきました。心血管系疾患が,心臓や血管に限らず,脳・肺・腎・消化器・内分泌組織など多臓器間の連関異常によるものであるという概念が昨今提唱されており,臓器間情報ネットワークにおける循環制御異常が新たな治療標的として脚光を浴びています。まさに,叡智と先端科学技術を結集する時代へと突入していますが,このような背景を踏まえて,今回は,「心血管研究の新たなステージに向けて」をテーマといたしました。本会では,心血管領域の研究者間の絆をよりいっそう深め,次世代を担う若手研究者の育成に貢献できるように,若手のためのYIAセッションを設けて,若手研究者の口頭発表を積極的に奨励いたします。若い有意義な鍛錬の場として位置づけ,若手人材発掘の場とすることを目標に,心血管研究を研究している大学院生や若手リサーチャーにとっては,研鑽を積む貴重な機会ですので,是非チャレンジしてくださるよう期待しております。
開催日の2月7日・8日は,ちょうど時期的にも,富山湾の冬の幸を堪能できる頃で,それを味わいながら,学会初日夜にANAクラウンズホテル富山で行われる情報交換会では大いに交流を深めていただければ幸いです。
末尾になりましたが,本会を有意義なものとするため,多数の先生方にご参加いただき活発な討論が展開できるようにお願い申し上げます。
第48回日本心脈管作動物質学会
会長 服部 裕一
(富山大学大学院医学薬学研究部 分子医科薬理学講座 教授)
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